本当に必要な防災グッズとは?理解すべき行動指針の解説付き

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近年頻発する地震や洪水などの災害では、ひとたび発生すると「準備しておけば良かった」では済まされません。

少しでもリスクを軽減する方法があるとすれば、それは「事前確認」「備蓄」「知識」に尽きます

ぜひ1人でも多くの方の防災意識が高まり、明日かも数年後かも知れない大規模災害の被害を少しでも抑えられれば幸いです。

この記事のポイント

◼︎ハザードマップの事前確認は必須。避難場所の確認や、直接連絡が取れない場合の安否確認は災害用伝言ダイヤルの利用などをご家族で共有しておくことが重要。

◼︎防災セットは子供用や車載用など、人や状況に合わせた準備を。(リュックがあればコスパ重視で中身のみの購入も可能)

■非常食は最低3日分、理想は7日分。日々のローリングストックも習慣化できるとGood。(電気が不要なカセットコンロの準備も推奨)

◼︎真夏・真冬の災害も想定するなら”電気”の確保も必須。ポータブル電源+ソーラーパネルがあれば非常時に必要な電気を作り出せる。

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もくじ

【事前確認】災害発生前に確認すべき事

まずはお住まいの地域のハザードマップを確認しましょう

ハザードマップポータルサイト
出典元:国土交通省 ハザードマップポータルサイト(https://disaportal.gsi.go.jp/)

自分の住んでいる地域ではどんな危険性があって、どこに避難すれば良いか必ず認識しておく必要があります。

上記のハザードマップポータルサイトでは、お住まいの地域のハザードマップが確認できるので、事前に確認しておきましょう。

また、被害状況によっては倒木や建物の損壊または浸水などで避難経路が断たれている可能性もありますので、必ず複数のルートを考慮しておきたいです。

「ハザードマップって聞くけど見たことない」という方も多いはず。
いざ災害時となると調べられない可能性もあるので、平時から確認しておきましょう!

ご家族での認識合わせも大切

避難経路と安否確認

外出先での災害時にはスマートフォンの紛失、水没、バッテリー切れによって連絡が取れない場合も考えなければいけません。

そういった事態に備えて、普段からご家族で「有事の際にどこに避難(集合)するか」を決めておく事が大切です。

例えば、ご家族の誰かが自宅で被災した場合、何らかの目印などを立てて避難場所に向かえれば、時間差で自宅に立ち寄った別のご家族にも安否や居場所を伝えることができます。

有事の際も、全員と連絡が取れれば問題ありませんが、やはり理想は通信手段が無くても意思疎通を図れるのがベストです。

余談ですが、自力の行動範囲が広がる小学校低学年くらいのお子さまがいる場合、キッズケータイなどを持たせていない限り、普段から連絡が取れないこともあります。災害時のみならず、家のカギを紛失した場合なども、どこで待機しておくか決めておけると良いですよ。

家具の配置と補強

家具の補強
出典元:政府広報オンライン(https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201108/6.html

最近の戸建てでは収納含めた設計がされているので、個別の大型家具は少なくなっていますが、それでも至る所に危険性が潜んでいます。

特に注意しておきたいのは、倒れてくる可能性のある高くて重たい家具です。

該当家具が無いか一度見回っておきましょう。
もし該当する家具がある場合は天井との間にストッパーとなる突っ張り棒の設置が有効です。

他にも転倒防止など地震対策になるようなものが、流通大手の量販店から100円ショップに至るまで比較的安価に手に入るものなので、立ち寄った際にはぜひチェックしてみてください。

身動きできない睡眠時を考えると、寝室にあるものは特に注意です!

【備蓄】超重要!食料や防災グッズ

防災セットは人別・用途別に!

子供用防災セットの必要性

次は備蓄関係として必要なものについてです。

災害発生後に避難指示が出る場合は家族全員での徒歩移動となりますし、普段の車に乗る頻度が高い方は、まずは車からの脱出が必要になる場合もあります。

理想的にはどこで被災しても備えがある状況がベストですが、そうできなくても極力備えは用途別に点在させておくことが大切です。

昔に準備された方も、ちゃんとご家族分あるか、使用期限が切れているものはないか確認してみましょう。

子供用防災セット

あまりイメージがないかも知れませんが、子供用にも防災セットがあります。

子供とはいえ、年齢によっては各自の足で避難してもらわなければいけません。
(子供がお留守番中に被災する場合も想定)

大人用ほどの量は入っていませんが、子供に使えるものやちょっとした非常食が入っているものがあります。

車載用防災セット

車中で災害に遭った場合、浸水や土砂の影響でドアが開かない状況であれば、窓ガラスからの脱出も試みないといけません。

そんな時に準備しておきたいのが、この車載用防災セット。

ハンマーなども含まれているので、いざという時のリスクを軽減してくれます。
1セット車に乗せておくだけでも安心の防災セットです。

備えておきたい基本防災セット

すでに防災リュックがある場合、または中身を更新したい場合は下記がおすすめです。

防災セットもフルセットだと決してお手頃価格とは言えないので、コスパ的には中身のみの購入を活用するのもお得になります。

また、これにより発生する「荷詰め作業」も意外と大切で、どういったものが入っているのか、期限があるものが何なのかなども併せて確認出来るとgoodです!

とにかく準備していないという方のためにフルセット用(防災士監修のガイドブック付き)も併せて載せておきますので、状況に合わせてご検討いただけたらと思います。

今一度チェックリストを確認してみましょう

首相官邸のサイトでは基本的な災害の備えチェックリストが公開されています。

先述の通りご家庭によってご家族構成が変わりますので、
下記のチェックリストを基本として、+αで各ご家庭に適した備えをするのがベストです。

見えるところに貼っておくのも、定期的な使用期限確認の意識付けにもなるので良いですよ♪

災害の備えチェックリスト
首相官邸 webサイト 災害に対するご家庭での備え (https://www.kantei.go.jp/jp/headline/bousai/sonae.html)

ここまでの防災グッズ関連は下記で更に詳しくまとめています。

常に非常食のストックを。

日本政府の推奨によると、「少なくとも3日分、大規模災害想定では7日分の備蓄が必要」とされています。

あまりイメージできない方も多いと思いますが、農林水産省のサイトで紹介されている3日分の一例がこちらです!

3日分の非常食
出典元:農林水産省 特集1 非常食(2) (https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1609/spe1_02.html)

みなさんはこの3日分の非常食にどういった印象を受けましたか?
(多い?少ない?まぁこんなもん?)

また、水は3日で3リットルとなっていますが、飲料用以外にも生活用水としての分も考慮必要なので、可能であれば1人1日3リットルを目安にできると良いです。

これが7日分×ご家族人数となると更に多くなるので、「え?こんなに?」と思う方もいらっしゃるかも知れません。

実はその全てを、保存期間の長い「いわゆる保存食/非常食」で賄う必要はありません

そこで推奨されているのが、次の”ローリングストック”という手法です。

推奨される”ローリングストック”とは

ローリングストック説明
出典元:日本気象協会 ローリングストックについて(https://tenki.jp/bousai/knowledge/49a23a0.html)

ローリングストックとは、普段から少し多めに食材や加工品を買っておき、使った分だけ新しく買い足していくことで、常に一定量の食料を家に備蓄しておく方法です。

筆者は、非常食の備蓄を一定程度に抑えて、残りをローリングストックで補っています

ワンポイント

ローリングストックでは「およそ1〜2ヶ月程度保存が利くものを少し多めに買って時々消化→使った分を買い足す」という点を心がけています。

例えば、ローリングストックする食品も消費期限の長いものにしたとして、まだまだ期限まであるにも関わらず消費してはストックを繰り返していると、日々非常食や加工品を食べることになります。平時には可能な限りバランスの取れた食事を心がけましょう。

非常食は3〜7日分を目安に

先述の通り日本政府が推奨している非常食の備蓄日数が3日~7日となっている中で、非常食+ローリングストックの方法を解説しました。

この方法では非常食もおよそ3日分あれば良いので、準備ができていない方は下記の3日分セットをおすすめします。また、期限管理などが定期的に出来る方は7日分ストックするに越したことはないので、こちらもご家庭に合わせて選択いただければと思います。

必需品!電気無しでも調理可能に

ライフラインが数日にわたって絶たれている場合、非常事態とはいえ大人も子供も常温の非常食を食べ続けるのは中々難しいものです。

そんな時はやはり暖かい食事が大切で、美味しさ自体もUPしますし、気持ちの面でも負担を軽減してくれます。

食卓で調理ができるため普段使いも可能なので、収納の負担にならないスリムタイプのカセットコンロがおすすめです。

鍋などのIH対応調理器はガスコンロでも使用できる場合が多くありますが、
・コンロの上を覆いかぶさるほど大きな調理器の使用
・IH調理器の上で調理(停電復帰時も危険)
は火災などにつながる危険性もあるので、注意が必要です。
※詳細は調理器やコンロの取扱説明書に従いましょう。

非常食に関しては下記のページでも詳細をまとめています。

夏冬想定で電源確保は超重要!

どうやって”電気”を確保するのか?

真夏と真冬の災害

もし灼熱の真夏や極寒の真冬に大規模災害が起きたら…と想像すると、食料に並んで大切になってくるのが「電気」です。

特にお年寄りや小さなお子様がいらっしゃるご家庭では死活問題にもなり得ます。

すでに太陽光発電システムが設置されているお住まいにいらっしゃる方もいると思いますが、近年は地震だけではなく台風や大雨土砂災害でも家屋が損壊するリスクも考えておかないといけません。

世の中には「ポータブル電源」というものがあり、その必要性について考えてみた結果も下記にて記載していますので、詳細を知りたい方はチェックしてみてください。
(あとで出てくる電気の量を示す「Wh(ワットアワー)」に関しても解説しています)

ちなみにポータブル電源は、スマートフォン充電用のモバイルバッテリーとは扱う電力のケタが違うので、安全性なども考慮した上で導入したほうが良いです。

筆者も色々と調べた中で一番良かったのが「Jackry(ジャクリ)」というアメリカの電源メーカーでした。(この辺りの詳細も上記の記事にて解説しています)

ポータブル電源の大きさは災害時に適したものを選ぼう

Jackery 公式サイトより

●日帰りや1日程度の使用:200Wh~
●車中泊で扇風機、電気毛布などを使用する:350Wh~
●車載冷蔵庫など大型家電の使用:400Wh~
●防災目的での使用を想定:500Wh~
※「Wh(ワットアワー)」に関しては上記のポータブル電源記事で解説しています。

Jackeryの公式サイトによると上記が目安とされていますが、防災目的に関しては実際のところ1,000Wh以上必要と考えてください。
(メーカー側も災害用に限ってはより大きい容量の選択を推奨しています)

Jackery製で1000Wh以上の選ぶとすれば、1000WhのPro版がおすすめです。
また、停電が継続しても電気を造り出せる環境にしておくことが大切なので、+ソーラーパネル(80W)も準備しておくと良いでしょう。(購入検討時には下記写真リンクからもご注文が可能です)

【知識】災害発生時の行動指針

自宅で地震が発生した場合

ここからは、実際に災害が発生した際にとるべき行動の内容となります。

「言わずもがな」な部分もあると思いますが、何回頭に入れておいて損はないので、今一度おさらいしておきましょう。

地震発生時の行動
出典元:政府広報オンライン(https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201108/6.html

これは基本中の基本ですが、とにかく頭を守ります。

近年は緊急地震速報によって、僅かながらでも事前に地震を察知する事が可能になってきていますが、身近にあるテーブルなど極力頑丈なものの下に入り、身をまもりましょう。

外出先で地震が発生した場合

エレベーターの場合

出典元:農林水産省 災害が起きたら(https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1909/spe1_03.html

エレベーターではとにかくフロアに出ることが最優先なので、全ての階のボタンを押して、いちばん早く止まった階で脱出します。万が一、閉じ込められた場合には、非常用のインターホンなどを使い、外部と連絡を取りましょう。

車を運転中の場合

出典元:農林水産省 災害が起きたら(https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1909/spe1_03.html

ハザードランプを点灯して徐々にスピードを落とし、道路の左側に停車して揺れが収まるのを待ちます。

ここが注意ポイントですが、もし車から離れる際は、緊急車両の通行の妨げにならないよう鍵をつけたままにしましょう。

もちろん鍵を置いていくには抵抗感もあるかもしれませんが、災害時こそ自分のためにも人のためにも繋がる行動を心がけたいですね。

災害用伝言ダイヤルの活用

災害時には回線がつながりにくくなり直接連絡がとれない場合もあります。その際の安否確認には災害用伝言ダイヤルサービスを利用しましょう。

局番なしの「171」に電話をかけると伝言を録音でき、自分の電話番号を知っている家族などが、伝言を再生できます。

同居している場合の避難場所だけではなく、離れている場合の災害用伝言ダイヤルも有用なので、ご家族で連絡手段なども事前に決めておきましょう。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

正直言えば、防災への啓発はいくらしてもし足りないと思っています。

特に大規模災害を知らない世代の方達は少し意識が薄れがちかもしれませんが、冒頭でも記載した通り、発生してしまってからでは「準備しておけば良かった」で済まされません。

ぜひ周りの方々にもお呼びかけ頂き、一人でも多く防災意識が高まれば嬉しく思います。

いじょー!

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